2023/07/30 12:50


こんにちは。
ある社会人文芸サークルの代表から

「この同人誌は売上が悪い。だからリニューアルしたい」


という相談がありました。



その同人誌とは
サークルの機関誌ではなく副次的な位置にある年刊の文芸同人誌で、サークル内の同人が詩・散文・短歌・俳句など幅広いジャンルの文芸作品を寄稿しています。よくある文芸同人誌の形ですね。

その代表は
文才の欠如や執筆意欲の低下などの文芸同人をめぐる様々な「限界」を感じて文芸同人を辞めようとおもう人に希望をあたえられるような文芸同人誌にしたい、というような熱い思いを持っていました。



すると一緒に相談を受けていた同サークル所属の正会員の人から

「機関誌との明確な差別化ができていない。そのため、(文学フリマなどのフリーマーケットの販売ブースで)売り子が本を売るときに、説明に困り、うまく宣伝できていないのではないか

というような意見が出ました。機関誌も同じく年刊の文芸同人誌。似たような中身では、どうしてもメインである機関誌の方が目立ってしまいます。


つまり

どうやって機関との差別化を図るか?


という点が文芸同人誌リニューアルのポイントになります。


そこで代表から「○○だったら売りやすい」という意見を思いつきでもいいから教えて欲しいと呼びかけがありました。



私は宣伝しやすいように

「目玉企画」

があればいいと思い13の企画案を考えてみました。



13の企画案

■文才悩人〜でもがんばってます〜
好きだから・やりたいことだからやめられないのが文芸同人。良いものを書くためにはたくさん書くしかない。だから自己肯定感が低い(他人と比べてしまい落ち込む)間も「よそ見をせずに」書き続けるしかない。そこでこの企画では、あえて文芸作品を書くための技術ではなく「時間」「場所」「モチベーション」の確保というテーマで書いてもらう。自由に書いてもらうのもよし。下記のようなお題を立てて書いてもよし
ex.「あなたの承認欲求の満たし方は?」
ex.「いつどこで詩・短歌・俳句を書いているの?」

■「作品のアイデアが浮かばない時どうしますか?」というテーマで主にサークルと関わりのある外部の同人作家に寄稿文をお願いして書いてもらう
ex.(実際にはここに特定の三人の名を例に挙げています)

■巻頭女性作品集

私の「文芸人eventコーデ」
文学フリマ、歌会、オープンマイク、批評会、読書会、書店…行くなら何着ていく? というテーマで自由に書いてもらう

文芸・ザ・ファイト
刊行前に投稿作品をみんなで読み合って一番感動した作品に投票。投票数の多い作品は掲載順や目次頁の見出しの大きさが変わる。投票の理由などを書いてもらい誌内で発表するのもアリ。

「〇〇失格っ」シリーズ
「〇〇しなきゃいけないのに文芸同人を優先してしまった」というエピソードをみんなに書いてもらうコーナー(募集でもOK)。集まったエピソードは同人誌上で公開し、編集者(またはコーナー担当者)がコメントを書く。後ろめたい過去を吐き出せば心は軽くなる。どんどん吐き出していこう。自由に書いてもらうのもよし。下記のようなお題からえらんで書いてもらうのもよし
ママパパ失格っ
家族より文芸を優先しちゃった話

介護失格っ
介護より文芸を優先しちゃった話

学生失格っ
学業より文芸を優先しちゃった話

■パートナー失格っ
婚活より文芸を優先しちゃった話

■恋人失格っ
彼女/彼氏より文芸を優先しちゃった話

■あれ!? お金なくなっちゃったっ
文芸イベントで散財して後悔した話

仕事失格っ
仕事より文芸を優先しちゃった話

▼没案(提案せず没にしたもの)--------
■なんて日だ!みんなの不幸〜学生総合共済の給付事例より〜
(学生主体の文芸同人サークル向けの企画案)学生総合共済の給付事例。それは実際にあった通学中・バイト中・授業中の不幸の数々。事例の中から共感するものや心に響くものをみんなに選んでもらい、次も同じ目に遭わないための工夫や考え方をアドバイスしてみよう。※注意:匿名の事例集だからといって当事者を傷つけたり責めたりする文章を書くと、同じような目にあった現役の学生やその友人たちが悲しむ。そのため原稿執筆者は慎重に書く必要がある点に注意。
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気になるものはあったでしょうか?
「限界」を感じて行き詰まる文芸同人向けの企画案も考えたつもりです。最後の「○○失格っ」シリーズは後から思いついたので付け足しました。

じつは、この相談はまだ解決していません。私の「目玉企画案」は議論の流れから外れてしまい結局ボツになりそうです。



荒削りのアイデアですが同人誌ごとの編集方針に合わせて加工してみれば輝き出すかもしれない同人誌企画の種たちです。
(女性作品集はありきたりですが)

そこで
皆様にも共有します。


やってみたい企画案があれば

どうぞご自由に使ってください‼️